-
「脳卒中」と「脳梗塞/脳出血/くも膜下出血」の違いをまず知りたい
-
ご家族が倒れて、何から押さえればいいかを掴みたい
-
介助のときにやって良いこと・避けたいことを知りたい
脳卒中と脳梗塞の違い。脳卒中の中に脳梗塞も脳出血もくも膜下出血も含まれる。

こんにちは。ひですけさん、ちょっといいかしら?
うちの主人が倒れて脳梗塞って言われたんだけど、脳卒中と脳梗塞の違いがよくわからないのよ。

ああ、それは大変ですね・・・。
じゃあ、今日は脳卒中と脳梗塞と脳出血、くも膜下出血の違いを図解して解説しますね。
大丈夫。めちゃくちゃカンタンですよ。

介助する時のポイントなんかも教てくれるかしら?

じゃあ、介助のポイントなんかも、実際に脳出血になった私の経験も交えてお伝えしますね。参考にしてもらえると嬉しいです。
どうも、ひですけです。
「脳卒中」と「脳梗塞」って何が違うの?――よく聞かれます。
結論から言うと、脳卒中は“総称”。
その中に詰まるタイプ=脳梗塞、破れるタイプ=脳出血、くも膜の下に血がたまるタイプ=くも膜下出血が入っています。
この記事では図でサクッと整理しつつ、家族が介助するときの心構えも私の実体験まじえながらお伝えします。最後にみんなの体験募集もあるので、一言でも書いてもらえたらうれしいです(匿名OK)。
脳卒中(まずは全体像)
別名脳血管障害。かんたんに言うと、脳の血管トラブルで脳細胞が傷む病気の総称です。
図のイメージはこんな感じ。**仕組みは違っても、最終的に“脳細胞がダメージ”**という点は共通です。

脳梗塞
脳卒中の発症率のうち60%を占めると言われています。
血栓などで脳の血管が詰まることで
その先の脳に血液(酸素や栄養分)が
届かず脳細胞が死ぬ病気です。
梗塞する場所によっては広範囲に広がる場合はあります。
脳出血
発症率のうち30%を占めると言われてます。
高血圧などにより脳の血管が破れることで、
脳神経が圧迫されたり、血液がいかなくなって
脳細胞が死ぬ病気です。
脳の動脈が破れ脳内に大量の血で溢れてる場合は、
脳溢血(のういっけつ)と呼ばれることもあるようです。
くも膜下出血
脳卒中の発症率のうち10%を占めると言われています。
脳は硬膜・くも膜・軟膜の膜によって守られていますが、
脳表面付近の動脈が破裂することで、
くも膜と軟膜の間のくも膜下腔という隙間に、
血液が入り込みたまってしまい
圧迫して脳細胞が死ぬ病気です。

ちなみに国立循環器病研究センターのデータによれば
発症してから30日以内の死亡率は
脳梗塞:4.4%、
脳内出血:16.0%、
くも膜下出血:26.6%でした。
平均値:約15.7%だそうです。

死んでしまう病気でもあるのね・・・
怖いわねぇ・・・。
介助する時のポイントは?
脳卒中になって代表的な後遺症は脳の神経回路が切れてしまう片麻痺ですが、
片麻痺以外にも見た目にはよくわからなくても本当につらいものを紹介します。
易疲労
脳卒中後は易疲労(いひろう)といって、びっくりするぐらい疲れやすいです。
すぐに集中力は途切れるし、酸欠になってくるしくなるし、やたらとあくびは出るし、眠くなる。
脳を損傷していて周辺の右脳細胞もかなり無理をしています。
当然といえば当然なのですが、しんどくなったら無理しない・休む。これは合言葉みたいに思っておいてください。
音・光・情報量を減らす(TV+会話などの同時進行は避ける)
時間を区切る(25分やって5分休む)
できたことを拾って声かけ(ほめてあげて)
昔の状態と比べて責める/予定を詰め込みすぎる/「気合いで何とか」系の励まし。
出来ないことに対して不快感をあらわにするなど、ダメ絶対。

以前も書きましたが、脳卒中になって2~4割の方が「うつ病」を発症します。
病気前と比べ不便なことが多いのとなれない痛みに耐えられないんですね。
また易疲労(いひろう)といって脳が酸欠になったり尋常じゃなく疲れやすくなっているので、無理強いしないで休み休み様子を見ながらやってみることが大切です。
感覚障害
脳卒中の後遺症で「麻痺」ばっかり注目されるけど、実は感覚障害ってのもけっこうしんどいんです。
温度変化の激しいものを麻痺側に当てると飛び上がるくらい痛い。
たとえば――
- 猫舌みたいになって、熱いのも冷たいのもダメ
- ノートパソコンのアルミ筐体が凍りみたいに冷たくて痛い。
- 湯舟や頭洗うお湯が60度くらいに感じるのですごく厄介。

私は床屋の髭剃りの泡やあったかタオルが耐えられなかった。
あっつ!!!って飛び上がって自分も床屋のマスターもびっくり(笑)
いつもどうりにお湯や水を麻痺側に当てない。
温めにして確認してから当てる
普通ならリラックスしたり、気持ちいいと感じる刺激が“苦痛”になる。
これが感覚障害のやっかいなところです。
仕事は継続可能?
これは本当に症状によるとしか言えません。
脳卒中の症状は壊れた脳細胞の場所によって千差万別で、高度脳機能障害で話せなくなったり、片側が認識できなかったり、記憶を保てなかったりなど、麻痺の状態。重症度、後遺症の出方で変わります。
まず状況を見ながら、復職は段階的に。できれば主治医や産業医と相談を。

脳卒中は病後離職する確率が一番高いといいますが、私も足の力が弱くなってしまい、歩けはしますが、長時間立っていられなくて通勤ができないので、今はサラリーマンではなく自宅でWeb制作の仕事を個人事業主としてやっています。
うつ状態(不安やストレス)
脳卒中後はうつ状態が珍しくありません。(実に4割の人が鬱になったり、鬱っぽい症状で悩みます。)
①以前と比べてできないこを自分を考えると辛くなりますので、死ななかっただけラッキーと、できないことよりも、できた(取り戻せた)ことに焦点を置くと気持ちが前向きになります。
②「休む」ことに罪悪感を持たないのがほんとに大事。
ほんと死ななかっただけラッキーなのです。切れた場所が悪かったり、血管が詰まって障害を受けた範囲が範囲なら本当に死んでたのですから。
質問も募集中

みなさんからの質問も
お待ちしてます~

質問は問合せフォーム、Facebookコミュニティ、
公式Twitter(X)からも受け付けております。
みんなの体験教えてください(匿名OK)
このサイトの核は、**医療情報だけじゃ届かない“生活の知恵”**です。下の3つから、番号だけでも一言だけでも書いてもらえたら助かります(匿名OK・管理人が確認後に公開)。
-
痛みが強い日の対処法(道具/体勢/時間の区切り方 など)
-
不安が来たときの整え方(言葉/習慣)
-
家族にしてもらって助かったこと
今回のまとめ
それぞれタイプ別に症状が三つある。
① 詰まるタイプの「脳梗塞」
② 破けるタイプの「脳出血」
③ 溜まるタイプの「くも膜下出血」
➡タイプ違えど血管のトラブルで脳細胞が死ぬことにはかわらない。
2介助のポイント
①易疲労で酸欠や尋常じゃないほど疲れやすくなり、集中力が持たない。
②些細なことでイライラしてしまう。
③脳卒中になると体が動かない不便さと絶え間ない痛みで4割近くが「うつ病に」









みなさんのコメント (コメントは敬意をもってお願いします)