【体験談】脳卒中後に運転免許を復活させるためにやったこと【Re:write】

リハビリ日記

ひですけ
ひですけ

以前、「脳卒中になってから運転免許を200日で復活させた話」を書いたのですが、「どうやって復活させたのか、もう少し詳しく知りたい!」という声をいただきました。

そこで今回は、運転免許を復活させるために必要な条件や手順を、体験ベースでまとめてみました。

同じような境遇の方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。


運転免許を復活させるための3つの条件

条件①:運転に必要な手足が動くこと

まず大前提として、車の操作に必要な手足が動くことが求められます。

これは実際に審査官が目視でチェックします。

私の場合は左麻痺でしたが、簡単な動作確認だけで済みました。右麻痺の方など、操作に不安がある場合は、ドライブシミュレーターなどを使って確認されることもあるそうです。

必要に応じて、下記のような条件付き免許になることもあります。

  • オートマチック限定(クラッチ操作不要のため)
  • ウインカーやブレーキの位置変更など車の改造
  • 片手運転用の補助装置の装着 など

💡 今の乗用車はほとんどオートマですし、クラッチ操作なしで十分な場面も多いですね。


条件②:空間認識・方向認識などに問題がないこと

高次脳機能障害によって空間や方向の認識に障害がある場合、運転の復活は難しいとされています。

いくら手足が動いても、空間認識がうまくできなければ、運転そのものが危険と判断されます。

ここばかりは補助ではどうにもできないので、厳しいポイントですね。

※最近話題のサンバイオ社の新薬にも注目しています。将来的にはこういった機能の回復につながるかも…?


条件③:医師の許可(診断書)がもらえること

そして、最後に必要なのが**主治医の了解(診断書)**です。

これがもらえないと、どんなに状態が良くても免許は復活できません。

私の通っていた病院では最低半年以上経たないと診断書は書かない方針でしたが、病院によっては1~2年経過が必要というところもあるようです。

病状の経過や主治医の考え方にもよるので、ここは本当にケースバイケースですね。


運転免許を復活させる手順(私の場合)

ここからは、実際に私がやった手順です。地域やセンターによって多少異なる可能性もあるので、参考までにどうぞ。

  1. 運転免許センターに連絡・訪問し、事情を説明
  2. 簡単な確認を受け、診断書のフォーマットをもらう
  3. フォーマットを病院に持参し、主治医に記入してもらう
  4. 診断書を持って再度免許センターへ
  5. 動作確認・審査を受ける
  6. 条件付きで復活 or 書類による可否通知が届く

私の場合は免許センターが比較的近かったので、妻に車で送ってもらい、手続きと確認を1日で済ませることができました。

その場で「もう運転して帰っていいですよ」と言われたときは、さすがに嬉しかったですね。


注意!手続きを踏まないで運転すると無免許運転扱い

2014年の道路交通法改正により、
「一定の病気等」に該当する人は、運転に支障が出る可能性があるため、運転免許の停止・取り消し対象になります。

  • 「一定の病気等」には、てんかん、統合失調症、睡眠障害、高次脳機能障害、脳卒中(脳出血・脳梗塞など)による後遺症などが含まれます。
  • 脳卒中を発症した場合、症状によっては一時的に運転が制限されるため、免許の効力が一時的に停止されることがあります。

この状態で勝手に運転すると、たとえ「免許証そのものは手元にある」状態でも、法的には“免許の効力がない”=無免許運転とされるのです

■ 無免許扱いだとどうなるのか?

1. 保険が下りない

無免許扱いだと事故を起こした場合、自動車保険の補償対象外になる可能性が高いです。
つまり、自腹で賠償責任を負うリスクがあります。

ひですけ
ひですけ

誤って人をハネたとか轢いてしまった場合、何千万とかの単位で賠償させられますからね。
考えただけでも恐ろしい・・・。

2. 刑事罰の対象

無免許運転は1年以下の懲役または30万円以下の罰金(道路交通法第117条)
さらに事故を起こせば、「重過失致傷罪」なども重なることもあります。

■ ポジティブにまとめると…

手順をちゃんと踏めば、再び運転できる可能性は十分あります。
そして、合法的に堂々と運転できる安心感は大きいです!


✅ ひとことアドバイス

脳卒中経験者が運転を再開するには「自己判断NG」です。
「医師のOK」「免許センターでの正式な許可」が最重要です。

まわりに心配や迷惑かけないためにも、ここは慎重にいきましょう!

うさきち
うさきち

絶対にキチンと手続きしてから乗ろうなw


まとめ:一歩ずつでも、前に進もう

いかがでしたか?

脳卒中後の免許復活は、想像以上に手間がかかります。でも、不可能ではありません。

私も左利きで左麻痺になり、字を書くことも、箸を使うことも一苦労です。それでも、運転ができるようになったことで、「自分で動ける」という自信が戻ってきました。

体の状態や回復具合は人それぞれですが、できることを一つずつ積み重ねていけば、きっといいことがありますよ。


それでは、今日はこの辺で。

また次回の記事でお会いしましょう!

🚨 参考リンク一覧

■ 警察庁・警視庁関連

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