最近、考えているといつのまにか寝てしまう
最近、困っていることがあります。
考え事をしていると、
いつのまにか寝てしまっていることがあるのです。
例えばこんなことです。
①考え事をしていると疲れていつのまにか寝ている
②少し作業しただけですぐ眠くなる
③会話したり声を出すと「あくび」が出てしまう
④起きたら何を考えていたのか覚えていない
その結果、
作業や仕事がなかなか進まない
ということがよく起きます。
「やる気が足りないのでは」
「頭が悪くなったのでは」
そんな不安を感じることもありました。
しかし調べてみると、
これは脳卒中経験者に多い
「脳卒中後疲労(Post-Stroke Fatigue)」
という症状の可能性があることが分かりました。
脳卒中後疲労とは
脳卒中のあとに起きる強い疲労感を
脳卒中後疲労(Post-Stroke Fatigue:PSF)
と呼びます。
研究によって差はありますが、
脳卒中患者の30〜70%が経験すると言われています。
主な特徴は次の通りです。
・少し考えるだけで疲れる
・急に眠くなる
・休んでも完全には回復しない
・集中力が続かない
これは怠けや気力の問題ではありません。
脳は損傷を受けると、
別の神経回路を作って機能を補おうとします。
これを
脳の可塑性(のうのかそせい)
と呼びます。
しかしこの再構築には
非常に多くのエネルギーが必要です。
そのため同じ作業をしても
通常より何倍もエネルギーを消費してしまう
と言われています。
つまり
能力が落ちたのではなく
脳の燃費が極端に悪くなっている
という状態です。
リハビリで言われる「易疲労性」とは違うの?
リハビリのときによく聞く言葉に
易疲労性(いひろうせい)
があります。
これは
体が疲れやすい状態
のことを指します。
例えば
・筋力低下
・体力低下
・体を動かすと疲れる
といったものです。
一方で脳卒中後疲労は
体ではなく脳が疲れる
のが特徴です。
例えば
・考えると眠くなる
・会話すると疲れる
・集中が続かない
などです。
つまり
易疲労性
→ 身体の疲れ
脳卒中後疲労
→ 脳のエネルギー不足
という違いがあります。
なぜ会話すると「あくび」が出るのか
脳卒中後、「あくび」が増える人もいます。
会話中にあくびが出ると
「失礼ではないか」
「やる気がないと思われないか」
と気になる人もいるかもしれません。
しかし、これは脳の疲労による反応の可能性があります。
あくびには
・脳の覚醒レベルを上げる
・酸素を取り込む
・脳の温度を下げる
といった働きがあると考えられています。
脳卒中後は、脳が損傷を補うために
通常より多くのエネルギーを使う状態になります。
そのため
会話や思考だけでも脳が疲れやすく、
あくびが出ることがある
と言われています。
発症から年数が経っても起こるものなの?
脳卒中後疲労は
発症から数年経っても続くことがあります。
研究によっては
・発症後1年
・発症後3年
・発症後5年
でも症状が続く人がいることが報告されています。
ただし
・徐々に軽くなる人
・波がある人
など個人差も大きい症状です。
気を付けたほうがいいこと
脳卒中後疲労がある場合、
無理をしないことがとても大切です。
特に注意したいのは
・長時間の集中
・無理な作業
・睡眠不足
・強いストレス
です。
脳がエネルギーを多く使うため
限界まで頑張ると急激に疲労が出る
ことがあります。
上手な付き合い方
脳卒中後疲労と付き合うコツは
ペース配分です。
例えば
・30〜60分作業する
・10〜20分休憩する
というように
作業を小さく区切る
と疲れにくくなります。
また
・朝日を浴びる
・軽い散歩
・短い昼寝(20〜30分)
これらは脳内の「セロトニン」という神経伝達物質の働きを整えると考えられています。
セロトニンは
・気分の安定
・覚醒
・集中力
に関係する物質です。
朝日を浴びたり、軽く体を動かしたりするとセロトニンの分泌が促され、
日中の眠気や疲労感がやわらぐ可能性があります。
また、20〜30分程度の短い昼寝は
脳を回復させる効果があると言われています。
大切なのは
無理して頑張ることではなく
うまく休むこと
です。
こんな症状がある人は脳卒中後疲労の可能性
□ 考えるとすぐ眠くなる
□ 会話すると疲れる
□ あくびが増えた
□ 集中が続かない
□ 作業していると寝落ちする
もし「当てはまるかも」と思ったら
チェックリストに当てはまる項目が多い場合、
脳卒中後疲労の可能性があります。
ただし、これは特別な病気というより、
脳卒中のあとに多くの人に見られる症状の一つです。
まず大切なのは、
「無理をしないこと」
です。
脳卒中後は、脳が損傷を補うために
通常より多くのエネルギーを使う状態になっています。
そのため
・長時間の集中
・無理な作業
・睡眠不足
などが続くと、
急に強い疲労や眠気が出ることがあります。
対策としては
・作業時間を短く区切る
・疲れる前に休む
・生活リズムを整える
といったことが役立つ場合があります。
また、症状が強くて生活に支障が出ている場合は、
主治医やリハビリの担当者に相談してみるのもよいでしょう。
脳卒中後疲労は、
自分のペースを見つけながら付き合っていく症状でもあります。


ひですけ、も
うおっさんなんやし
徹夜とか無理したらあかんでぇ

徹夜なんかしようもんなら、
一週間くらい体調不良確定よ
まとめ
脳卒中のあと
・すぐ疲れる
・急に眠くなる
・集中できない
という症状が出ることがあります。
これは
脳卒中後疲労
という症状の可能性があります。
怠けでも無気力でもありません。
脳が損傷を補うために
通常より多くのエネルギーを使っている状態
なのです。
だから
休みながら生活することも
立派なリハビリ
と言えるでしょう。
脳卒中後疲労は
30〜70%の患者に見られると
報告されています。
決して珍しいことではないので
そこは安心してほしいです。
同じ症状で悩んでいる人の参考になれば幸いです。
参考文献
Stroke Association
https://www.stroke.org.uk/
National Institutes of Health
Post-Stroke Fatigue
厚生労働省
脳卒中リハビリテーション関連資料


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