近年、脳卒中や外傷性脳損傷の後遺症改善において注目されているのが「再生医療」です。
当サイトでも何度も取り上げていますが、中でもサンバイオ社が開発した細胞医薬 「アクーゴ(SB623)」 は、傷ついた脳の神経組織を再生させることを目的とした、まったく新しい治療法として国内外で大きな期待を集めています。
🧩 アクーゴとは? ― 骨髄由来細胞で脳を修復する医薬品
アクーゴは、健康な人の骨髄由来の細胞を主成分とする細胞医薬です。
転落や交通事故などで脳の神経組織が傷ついた「外傷性脳損傷」の患者の脳に投与されます。
これらの細胞は神経細胞の再生や修復を促す物質を分泌し、運動まひや言語障害の改善が期待されています。
2016〜2019年には日米で計61人を対象とした治験が実施され、有効性が確認されました。
✅ 出荷が正式に認められる ― 2026年2月以降に実用化へ
2025年10月16日、厚生労働省の専門部会は「アクーゴ」の出荷を正式に認めました。
サンバイオは2024年7月に「条件・期限付き承認(早期承認)」を取得していましたが、品質データの追加提出を求められ、出荷が一時制限されていました。
今回、2回分の製造データを提出したことで制限が解除され、2026年2月以降に出荷開始の見通しとなりました。
これにより、外傷性脳損傷を対象とする国内初の再生医療が実用段階に入ります。
脳の再生医療、国内初の実用化へ サンバイオが26年春にも製品出荷
出典:日本経済新聞(2025年10月16日)

脳卒中にはまだ使われへんやん・・・

まぁ、そうやねんけど、ここがある種、ひとつの転換点やないかな?
ここを過ぎて、効果が実証されれば、そこからは早い気もするけどね(知らんけど・・・)個人的にはすごく楽しみにしています。
⚕️ 脳卒中にも使える? ― 現状と今後の可能性
現在、アクーゴが承認されているのは外傷性脳損傷のみであり、脳卒中(脳梗塞・脳出血)には未承認です。
ただし、サンバイオは脳卒中患者を対象にした臨床試験(ステージ2b)を進めており、
安全性と効果が確認されれば、適応拡大と保険適用が視野に入ります。
自由診療で実施するケースも一部ありますが、治療費は高額で、1回あたり数百万円以上かかることが一般的です。
また、治療可能な医療機関も限られており、厚労省の再生医療法に基づく認定施設のみで行われます。

げ。。。めちゃくちゃ高いやん・・・。

承認はおりても健康保険が適用になるのはまだまだ先よね。
それでも自由診療でもやりたいってたくさん人はいると思うよ。
時間を買うようなものだからね。
💬 サンバイオ社長コメントと今後の展望
サンバイオの森敬太社長は次のように語っています。
「紆余曲折はあったがようやく患者に届けられるようになり、うれしく思っている。ここからが本当の始まりだ。」
今後、2031年までに一定数の治療データを集めて本承認を得ることが求められています。
また、同社は米国で外傷性脳損傷向けの最終段階の治験を実施予定で、
米国患者数は日本の約90倍(推定550万人)に上り、グローバル展開への期待が高まっています。
💡 ひですけの視点 ― 「再生」は医学だけでなく社会のテーマ
脳は「再生しない臓器」と言われてきました。
しかしアクーゴは、その常識を覆す「仕組み」を現実の医療に持ち込みました。
これは単に医学の進歩にとどまらず、「人が再び立ち上がる」ための仕組みづくりとも言えます。
リハビリや社会復帰を支援する現場においても、
AIやデータ分析と組み合わせることで、「回復の仕組み」全体を最適化する時代が近づいています。
再生することはないといわれていた脳の再生ができるとなると、次はメカニズムをAIが解析して老化した細胞とかも再生できる可能性もでてくるじゃないのかな?
私は最近、AIを使ってアプリの開発なんかをしてる(私自身はプログラムは書かないで監修するだけ)けど、いずれにしてもAIの発展によって、生活は大きく変化してきているのは間違いないです。

見た目20才くらいの、お肌ぴちぴちの80代とか・・・?

・・・混乱するわw
🔍 今後のチェックポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出荷時期 | 2026年2月以降 |
| 承認状況 | 外傷性脳損傷:条件付き承認済み/脳卒中:臨床試験中 |
| 治療費 | 数百万円〜(自由診療の場合) |
| 本承認期限 | 2031年までにデータ提出 |
| 海外展開 | 米国治験に向け準備中 |

まだまだ使いやすいとは言えないけど、
治らないといわれていたのが、治るかもしれないなら、
その金額に賭ける人もでるんじゃないかな?
🧭 まとめ
- サンバイオの再生医療薬「アクーゴ」が出荷認可を取得
- 外傷性脳損傷を対象とした国内初の脳再生医療が実用化へ
- 脳卒中への応用は臨床試験段階、将来の保険適用に期待
- 本承認は2031年までに治療データ提出が必要
- 医療の「再生」が社会の「再構築」につながる時代へ
出典:日本経済新聞(2025年10月16日)/サンバイオ株式会社プレスリリース(2025年6月12日)

それでは今日はこの辺で。
また次の記事でお会いしましょう♪



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